「付いてきたの!?嘘でしょ信じらんない!」
「ここ竜憧んちか?」
「あんた何考えてんの!?竜憧くんのことストーカーとか言えないじゃん‼」
「千歳こそ何やってんだよ?」
自転車をこぐ主婦が、ぜんぜん噛み合わない口論をする私たちに、興味津々な視線を向けながら過ぎ去っていった。
「……」
「……」
こほん……と、わざとらしい咳払いをする小海。
なんとなく頬が赤いのは西陽のせいだけではないみたい。
「竜憧に深入りするのやめろよ。……きっとろくなことにならない」
「小海に、竜憧くんの何が分かるの」
「千歳には竜憧の何が分かるの?」
「っ」
「転校してきたばっかじゃん。魔陀羅の総長やってんだぞ?狂暴な本性隠してんだ。なんかあってからじゃ遅いぞ。なぁ?一緒に帰ろう。送ってやるから。アイツと縁切れよ。今なら引き返せる」

