竜憧くんの声が、か細く消える。
「……っ」
違う意味でさらに顔が熱くなった。
私と竜憧くんの空気が淡いピンク色に変わる。
そんな中、トウタくんの「チッ!」という舌打ちが響いた。
「帰る」
「…………え?」
ドアノブを握ったまま、くるっと回れ右しかけたトウタくん。
「あ、待って帰らないで!なんかほんとごめん!失礼なこと言っちゃって」
トウタくんにあらためて誤解を謝ると、
「別に怒ってねーけど。…………話通りずいぶんヤンチャな女だな」
素っ気なくそう言われた。
「…………はなし?」
いったい何のことだろう。
「こないだここ来たときは、そこにいるラギが、不良にケンカ売るよーな気ィ強い女に5秒でフラれたとかって、この世の終わりみたいなツラして、しょーもない恋話をウダウダウダウダ……」
「アーーーーッ‼黙れンな昔の話どうでもいいだろォッ‼」

