自分が女子から(甘い)視線を送られてる自覚ないのかな!?
どうもそうみたい。
彼の話は私の伝えたいこととは別の方向に。
「しかもオレ目つきが悪いからしょっちゅうヤンキーに絡まれるんだ。昔からそう。自分じゃ普通にしてるつもりなんだけどね」
「え、そういう時はケンカ?」
「いや、適当にどうにかする」
「適当にどうにかなるの?」
「だってケンカとか面倒でしょ?こう見えて平和主義者なんだよ」
「…………自分のこと"魔陀羅の総長"だって言わないの?」
「言わない」
静かな口調だけど、きっぱり彼は否定した。
暴走族の総長をやってることを、後ろめたく思ってるようにも感じた。
でももしかして、暴走族嫌いな私に気を使ってるのかな。
私に遠慮しないでいいよ…………そう言いかけたときだ、
「この髪ね、もう2年くらいずっとこれなんだ。けどもし千歳が嫌なら黒く染めようかな」
頬を赤くし、そう呟いた彼の声が微かに聞こえた。
「…………(え!?)」

