「あ、でもね、いつもはもっとぎりぎりまで寝るんだけど……」
竜憧くん、誤解してる。
ゆうべは単に目が冴えてなかなか寝付けなかっただけ。
なのに今朝は、気持ちが高揚してるせいなのか、いつもより一時間以上早く目が覚めちゃったんだ。
これってぜんぶ竜憧くんのせい。
でもそれを素直に口にするのは恥ずかしい。
私が口ごもると、彼も黙った。
しーんと沈黙。
チラッと横を見ると、彼が落ち着きなく手をそわそわさせていることに気づいた。
もしかして竜憧くんも緊張してる?
私がずっと黙ってたから話振ってくれたのかな?
そう思ったら急に可愛く見えて、そのゴツゴツした男っぽい手に触れてみたくなった。
もちろん急にそんな大胆なこと出来ないけど。
彼といると、独占欲、優越感、焦り…………これまで感じたことのない、未知の感情がもくもく生まれてくる。

