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先輩の言葉を信じて校庭へむかった。
すると本当に竜憧くんが校舎に持たれるようにぽつんといた。
どんなに離れていても、彼ならすぐに気づく。
髪がアッシュカラーだからとか、一人だけ学ランだからとか、そんなことは関係なく、竜憧くんには人と違うオーラがあるからだ。
どきん─── どきん───、大きくなる心臓の音とともにそっと近づく。
相変わらず綺麗な横顔。
でも、瞳はいつもに増して寂しそうだ。
誰もいない校庭をぼーっと見るともなく見つめている。
彼の綺麗な瞳には何が映っているんだろう。
すぐそこにいるのに、とても遠いところにいるみたい。
瞬きしたら、幽霊みたいにふっと消えてしまいそうに儚い。
「……!」
私の気配に気づいたのか、竜憧くんがこちらを向いた。

