「え!?」
思わず足が止まった。
「ここ来る途中チラッと見かけたんや。声はかけんかったけどな。えらい暗い顔で、校庭の方に行きよったで?」
「……!」
でも、いきなりそう言われても、どこか半信半疑だ。
なんで教えてくれるんだろう……。
茜先輩にその疑いが伝わったのかも。
先輩は自嘲気味に口角をあげた。
「ホンマや。もう嘘はつかん。アイツには"借り"ができたしな」
「………………ッ」
そして先輩はいつになく真剣な顔になった。
「これからが本番や。オレ千歳のこと本気やから。それだけはわかって」
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