「……まぁ、そういう事情なら仕方ないよね……携帯知らないし……」
「……」
「……」
「千歳、やっぱり抱……」
「ダメェッ‼」
千歳は一気に5メートルくらい後ろにさがって、おまけに電柱にサッと隠れた。
「そこまで警戒しなくてもいいじゃん!」
「……」
なんだよその変質者を見るような目は。
泣けてくる。
「……分かった。ごめん。もう抱きしめるとか言わないから戻ってきてよ」
しかし、オレがしゅんと肩を落とすと千歳は赤くなった。
「…………け、警戒っていうか、なんか、今夜の竜憧くん……カッコいいんだもん……調子狂うっていうか……」

