この人数で街中でやり合ったら、あっという間にお巡りが飛んでくる。その意味では邪魔が入らないいい場所だ。
「指定してきた時間まであと5分ですね」
「……来るかなヤツら」
「そりゃ来るだろ、全部向こうがお膳立てしたんだから」
仲間のたちの話を聞きながら、ずっと胸のなかに不安を抱いていた。考えまいとしてるが、時間が経つほどに千歳が気になって仕方ない。
どうも嫌な予感がする…………。
こんなことしてる場合なのか…………。
「ところで、"ラギさんの女"って何のことだったンすか?ヤツラ言ってましたよね?"人質"がどうのこうの」
「…………知らねェよ‼無駄口叩くなッ‼」
「ス、スイマセンッ‼」
イライラしてつい、話しかけてきたヤツに当たってしまった。

