*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*




「どうした?」

そして頭は一瞬でラギに切り替わり、一切の感情を剥ぎ取った声で電話を取る。

長いことそうしてきたから、ほぼ無意識だ。

『───ラギさん。ウチにアヤつけてきた連中がいます』

相手のその一言で、予感が的中したことを確信した。

"アヤをつける"とは、オレたちの隠語で、簡単にいうと"ケンカを売られた"という意味だ。

「へぇ?その身の程知らずのバカは"関西の"田舎者どもか?」

オレの問いに対し、電話の向こうでNo.4が息を飲んだ。

最近身の周りでキナ臭いことと言ったら、シコクだがだか何だかいう連合しかない。