なんて見え透いた強がりだろう。もちろん、先輩もお見通しだった。

「アイツか?」

「…………違います!…………と、友達」

それでも意地を張って、無意味な嘘をついてしまう私。つくづく嫌になる。気持ちがぐちゃぐちゃすぎて、変になりそう。

「ふーん、"友達"なァ?連絡先も知らんのに?」

「……それはッ」

「"アイツ"くらいやろ、お前にそんな顔させられるヤツは。妬けるなァ」

「……ッ」

「な。1時間も待たせるヤツなんか放って、オレとどっか行かん?」

「……………………はい?」