「きのう小海やさっちから聞いたよ、魔陀羅が昔よりも良くなったみたいなことを言ってた…………。でも、暴走族は暴走族でしょ?ならいっそなくしちゃえばいいんじゃないの?」
「……!」
「そうでしょ?なくなった方がずっと平和だよ。だからもう辞めてよ?なくしてよ?竜憧くんなら出来るんでしょ?………………そしたら私……ッ」
「ダメだよ」
「……え?」
「魔陀羅を解散したって何も変わらない。街は良くならない。いやむしろ悪く…」
「なんで!?……じゃあせめて竜憧くんは暴走族なんか抜けて」
「……ッ」
彼は黙って唇を噛みしめた。
「……それは、正直オレも少し考えた……。でも…………」
"でも……"と言ったきり黙りこむ彼に、私は動揺した。お腹のあたりが冷たくなる。
「なんで?……そんなに迷うこと?」
つまり私を好きっていうのはその程度……?
暴走族の方が大事なの……?
「結局、私なんか大して好きじゃないってこと?暴走族の方が大事なんだ!?」

