長い前髪のすき間から覗く、竜憧くんの瞳は、切ないほど真剣だ。
雷に打たれたかと思った。全身の細胞ひとつひとつまでもが震えた。
「だったらなんや。関係ないやろ」
「関係なくねぇ、手ェ出すな。千歳はお前なんかが触っていい女じゃねーンだよッ」
「……竜憧くん……やめて……」
今の竜憧くんはいつもの彼じゃない。ひとが変わったように恐ろしい。私まで足が竦みそうだ。
それとも、これが本当の彼なの……?
「でもそれは千歳が決めることや?そうやろ?オレとお前のどっちを選ぶが千歳に今訊いてみたらどうや?」
「ッ!」
先輩の一言でふたりの視線が私に降り注ぐ。
「千歳、このストーカーにはっきり言ったり」
「………………!?」
「オレの話聞いてよ、千歳。大事なこと黙ってたのは謝る。オレなんか………、軽蔑されても、仕方ない……。オレを好きになってとは言わない。でも、どうしても好きなんだ。守りたいんだ。傍にいれたら…………それだけでいい」

