「千歳に触るなッ」
再び、甘い呪術にはまりかけたとき、それを引き裂くような声が周囲に響いた。
階段の下に、竜憧くんが立っている。
いつからそこにいたのか知らないけれど、さっきよりもずっと厳しい目で茜先輩を睨んでいた。
…………!?あ、あ、あれほど来ないでって言ったのにッ!?
先輩とキスしそうになった(?)恥ずかしさと戸惑いで、私の顔は真っ赤っかだ。
よりによってこんなところを見られるなんて最悪ッ‼
「今ええところなやから邪魔すんなや。のぞきなんて趣味悪いで?だいたい千歳はお前のこと彼氏でもないし好きでもないて言うてる。お前ストーカーしとるんか?」
突然あらわれた竜憧くんに、先輩は今度こそムッとして声をかけた。

