見かねた私が立ち上がると、3人の下品な笑いがピタッとやんだ。
「あァ!?東田さん、なんだって?」
「やめなって言ったの。聞こえなかった?だいたい制服でタバコやお酒買えるわけ…」
「うるせーよブス」
「マジメか」
チンパンジーみたいな3人は、すぐまたギャハハハッとさらに倍くらいの笑い声を上げた。
…………ブス??誰が??…………あ、私。
お前らだって(私から見たら)猿並のくせに!いや猿以下だ!知能も外見もな!
まだおさるさんのほうがかわいいわッ!
ぎゅ‼……っと握った両手がプルプル震えた。
「ブスはあっち行ってろ」
「オレら今竜憧くんに話あんだよ」
「それとも東田さんがゴム買ってきてくれんの?」
「ッ」
分かってる、私なんかが正義感振りかざしてとめたところで、田母神たちが引き下がるわけない。
今、怒りと恥ずかしさで真っ赤になっているであろう私を、クラスメイトたちが不安そうに見つめてる。そのなかにはさっちの顔もある。

