「ちょ、見て見て見て見て‼外見てみ!?」 「……そと?」 いきなり、あまりに興奮し出したから、動物園から逃げてきたライオンでもいるのかと疑ってしまった。 「どうしたの?」 「ちょっとそこの角!見てみなよ‼」 「……は?」 窓に背中を向けていた私と小海は、きょとんとしたままそっと振り向いた。 「…………!」 黒い学ラン、背中、そして灰色の髪………… 心臓が止まるかと思った。