*オレを嫌いなキミが好き。*日本一(ピュア)の総長 × 日本一暴走族嫌い女子*




「好きだから」

そう呟いて、唇を噛みしめる竜憧くん。

苦しくてたまらない……って顔に書いてある。真っ赤になって、目を反らす彼を見ていたら、私もどんどん苦しくなってきた。

竜憧くんはどうして私を苦しくするの?
それとも私が竜憧くんを苦しめてるの?

なんで今にも泣きそうな瞳で立ってるの?
泣きたいのは私なのに。


「何してたのさっきのアイツと?」

「何もしてないってば‼」

「ずっとふたりでいたじゃん!」

「…………い、いいでしょ別に。もう私に構わな」

「イヤだ!」

「…………は!?あ、あのね、」

「千歳さんはホンット分かってないよね!」

「……なにが!?」

彼が何を想像してるのか知らないけど、ふて腐れた子供のような態度で、私を攻めてくる。

まさか、ヤキモチ?

「狙われてるって自覚持ちなよ!」

「ハァァァァ?」