「ヨシ、つまみになるもの作れ」
冷蔵庫の奥からビールを見つけたトウタはすっかりその気だ。(ここお前んチじゃねーだろ)
「で?天下の魔陀羅の頭を袖にしたのはどんな女よ?」
腕を捲りながらタカシが訊いた。
「…………オメーら………フラれたって決めつけんなよ‼」
「なんだ違うの?」
「………………。(フラれたけどよ‼)」
オレが黙ると、ほらな?って顔でまたふたりは口角をあげた。
なんか、おちょくられてるみたいで傷つく。
このふたりには女がいるからなおさらだ。
傷心のオレを酒の肴に盛り上がる気か。いい根性してんな。
「ああフラれたよどうせ!フラれました!好きって言われた5分後にフラれましたッ!自分が嫌で嫌でメチャクチャ落ち込んでンだから少しは気ィ使えよ!」
もうヤケクソだ。
いったい何をどうすれば千歳と上手くいったのか分からない。

