『なにもあんたが行かんでも、

すぐそばにライフセーバーがいたやろ!

それにあの子の運命は、

こんなもんで終わる様な運命では無かったんや!』

「えっ、そうなんか?

それじゃ俺無駄死にって事?
 
なぁ、俺本当に死んじまったんか?」

『あぁ、そうや!ここは俗に言うあの世や…

下を覗いてみぃ、

今頃あんたの葬式やっとるんとちゃうか?ほれ!』

ステッキを振り、

下界を見せる小太りな天使。

雲の隙間から見えるその斎場では、

今まさに葬儀が営まれていた。