TUG of WAR ~恋のつな引き~

「ただ建築は物理必須のところが多い傾向なんだよね。」

「ということは、物理取った方が幅が広がりますよね。」

「そうだね。でも生物受験でも建築行けるところはわずかだけどあるから安心して。」

「はい。」



結論が出せないまま面談が終わってしまい、
荷物を取りに教室に戻る。


……どうしよう。


科目選択調査書の提出は後に4日。

物理を選ぶべきなのは分かってるけど、
苦手だし何より瀬名先生にお世話になることがなくなってしまう。

恋愛ごときで進路決めるだなんてくだらないけど、
今の私には苦しい選択になる。

悩みすぎて頭が痛い。



「あれ、新沼どうした。顔色悪いけど。」



前を向くと瀬名先生が立っていた。



「瀬名…先生。」



確かに体がなんだかおかしい。

頭痛に増してぐらんぐらんしてきて、
立っているのが辛い。

揺れに身を任せていたら、
私はいつの間に先生の身体に収められていた。



「大丈夫か!?新沼?」