TUG of WAR ~恋のつな引き~

「舞!いいって、そこまでしなくて。
相手から聞いたところで、私の恋は叶わないから。」

「分からないよ、そんなの。
聞けば真実が分かるかもしれないし、恋だって何が起きるか分からないでしょ。」



舞とは思えない熱弁っぷりに気圧されて、
私は舞とともに生物準備室に行くことにした。

しかしドアをノックしても反応はなく、
生物室の明かりもついていなかった。



「いる気配ないからやっぱりいいよ、舞。」



仕方なく引き返そうとしたところに、生物室の方に歩いていく市田さんを見かけた。



「……。」



市田さんと視線が合ったが、私も市田さんも逸らそうとはしない。

先に口を開いたのは市田さんだった。



「もしかして、瀬名先生探していますか?」



私がよく瀬名先生のところに行っているのを知っているし、
恐らく恋愛感情を抱いていることも知っているから、察したのだろう。



「はい…。」

「でしたら、保健室にいますよ。ただ水野先生とお話ししてましたけど。」

「そうですか、ありがとうございます。」