TUG of WAR ~恋のつな引き~

ん?これはフリー宣言ってことでいいの?

こんなにもあっさり情報入手できるとは思わなかった。


でも好きな女性がいるのか……。



「……今日の先生口軽いですね。
今までだったら答えてくれなかったのに。」

「確かにな。何だろう、新沼に心を許してるのかな。」



再びサイドミラー越しに先生を見ると、
どこか優しい目をしていた。



……これは本当に期待していいのでは?

まさか先生の片思いの相手は私?


だめだ、ポジティブ思考が止まらない。



「そう言ってくれて嬉しいです。
私も瀬名先生のこと信頼しているので相談とかついしてしまって。」

「ありがと。」



先生はそうお礼を言ったかと思うと
腹を抱えて笑い出した。



「何で笑ってるんですか。」

「真正面から褒められるの滅多にないから照れるなって。」



瀬名先生が照れるなんてかなり珍しそう。