「あ、ここです!家!」



彼とお話(私が一方的に喋っただけ)してたらあっという間に家に着いた。



「送ってもらっちゃってありがとうございました」



軽く頭を下げると彼は「じゃあな」と歩きだす。



私は見えなくなるまでその背中を見つめ続けた。




家に入ると思い出す、家を飛び出たきっかけ。






「あ…そうだった…」




私、愛されてなかったんだっけ




おかしいな、




さっきまで一緒だった、初対面で名前も知らない同い年の彼にとても会いたくなった。