・・・・・・・・・・・
血が全て流し終わったとき、浴室へと繋がる洗面所のドアが開かれる音がした。背筋がゾクゾクする。いま誰かに会ってしまえば、また血を浴びることになってしまいそうになる。柊に見られてしまったいま、今日は裁きを掛けたくない・・・。
「誰だ?」
・・・・・・・・・
誰もいないのだろうか。怖い。ドアを開けたら襲ってくるかもしれない。悟られたのだろうか。だとしても、何故俺だと分かったのだろうか。
俺が殺したメイドの1人は、他のメイドにとっても嫌な存在だった筈だ。正直俺も嫌だった。俺が何かするたびに色々言ってくる。昨日の朝だって、待ち構えていたかのように階段下にいた。彼奴は俺の執事でもないのに、しつこい蚊のように纏わりついていた。
「誰なんだ。答えろ」
俺はこの館の主人でもある。もしメイドだとしたら必ず返事が来るはずだ。
だが。
・・・・・・・
静まり返ったままだった。
カチャリ・・・─────────
静かに閉じられたドアの音が、物凄く不気味に感じられた。
血が全て流し終わったとき、浴室へと繋がる洗面所のドアが開かれる音がした。背筋がゾクゾクする。いま誰かに会ってしまえば、また血を浴びることになってしまいそうになる。柊に見られてしまったいま、今日は裁きを掛けたくない・・・。
「誰だ?」
・・・・・・・・・
誰もいないのだろうか。怖い。ドアを開けたら襲ってくるかもしれない。悟られたのだろうか。だとしても、何故俺だと分かったのだろうか。
俺が殺したメイドの1人は、他のメイドにとっても嫌な存在だった筈だ。正直俺も嫌だった。俺が何かするたびに色々言ってくる。昨日の朝だって、待ち構えていたかのように階段下にいた。彼奴は俺の執事でもないのに、しつこい蚊のように纏わりついていた。
「誰なんだ。答えろ」
俺はこの館の主人でもある。もしメイドだとしたら必ず返事が来るはずだ。
だが。
・・・・・・・
静まり返ったままだった。
カチャリ・・・─────────
静かに閉じられたドアの音が、物凄く不気味に感じられた。

