「うん、すごく楽しかった」
花と一緒にいられたら、俺はどこでも楽しい。
条件はいつだって花なんだ。
花に一目惚れしてから、俺の世界はいっきに変わった。
もう俺の全てが花を中心に回っているんだ。
「やっぱりイルカは賢いね。
また水族館行こうね」
俺の顔を見てニコッと笑う花はやっぱりかわいい。
あぁ、もう俺の彼女は本当に天使……。
それに比べて俺ときたら。
思い出すだけで恥ずかしい。
はしゃいで人の波に流されたり、花をナンパした相手に不安をぶつけるとか。
ダサすぎる……。
これは当分の間、引きこもりしたいくらいに情けない。