それだけですごく嬉しかった。
それに悪いことを考えていたあの大学生2人組まで変えてしまうほど、理央には魅力があると再認識した。
理央の純粋さに、真っ直ぐさに引いてくれた。
なかなかそんなことできないから。
普通ならあの場で殴り合いになってもおかしくない。
だから理央はすごい。
「ダサいね、俺。
ってこんなこといま考えても仕方ない。
イルカショー見に行こうか」
「うん」
眉を下げて笑う理央に、私は微笑んだ。
理央は自分のこと、何も分かってないんだなぁ。
いま、すごく幸せだよ。
落ち込んでいる様子の理央だけど、かっこよかったって私は思う。
本人には言わないけど、心から愛しいって感じる。
ほんと、大好きだなぁ……。