俺がやんわり断ると、背中をバシッと叩かれる。


痛くて、声も出ずに涙目になる。





「分かってるって。
海とか行こうぜ。
それまでにちゃんと体絞れよ?」



「が、頑張る……」



「ははっ。
じゃあまた連絡するわ」




弘也はそう言って手を振って教室を出て行く。


今日も花と帰る約束をしているけど、まず水やりに行かないといけない。





リュックを背負って教室を出て、昇降口で靴を履きかえる。


そして水道のところでジョウロに水を入れて、花壇に向かう。