何回目かでやっと千円札は自販機に吸い込まれていった。



2人で笑い合いながら、ジュースを選んでお互いの教室に戻った。





「はい、いちごみるく2個」


「遅かったな。
サンキュー……っておつり少なくね?」


「花に会ったから、奢ってあげた」


「おまっ……人の金で彼女に奢んなよ」


「ついでに谷田さんの分も」


「理央がそんなやつだと思わなかったぜ」




泣きまねをする弘也を無視して、俺が買った牛乳にストローをさして飲み始める。



いろいろあったけど、やっぱりどんな花でもかわいいな。



なんて思っていたんだ。