「理央、顔ニヤけすぎ」 「え?」 「やらしいことでも考えてたのか?」 「は?そんなこと考えてないし」 「分かってる。 花のこと考えてたんだろ」 「……」 「うわ、一瞬で照れた。 かわいいな、お前」 授業の合間の10分休憩。 弘也が俺の席に来て、話しかけてきたと思えばからかわれてる? でも、悪い気がしない俺は些細なことでは崩れない幸せムード。 「あ、花」 バッと弘也が見ている廊下の方を見るけど、そこに花はいない。