『私たち……もう、ダメだね』




花に言われた言葉が何度も頭の中で繰り返される。


え、“ダメ”って?


バカな俺には意味が分かんないんだけど。




まるで、別れようって言われTるみたいじゃん。




……無理!

そんなのは無理に決まってる。



花が望むことはできるだけ俺は叶えてあげたいとは思う。



でも、それが別れ話なら話は別だ。



どれだけ花が望んだとしても、俺はすんなりそれを受け入れることなんてできるわけがない。





花を追いかけて走って行った弘也の姿はもう見えない。