「花、おはよー」


「おはよ」



朝、電車で会って挨拶をするとニコッと微笑んで返してくれる花。


だけど、何かが違う。



そう思い始めたのは、花がクラスメイトに声をかけられた次の日から。



笑ってるけど、あまり笑っているように思えない。


でも特に何も言ってこない。




あれ?
それって頼られてないってことなんじゃ……。



そう思っても、自分から聞けるほど俺は成長したわけではない。




彼氏彼女として、付き合った当初よりは断然いまのほうが距離が縮まっている。

それは分かっている。



だけど、そこから停滞してしまっている。


その理由はさっきの、頼られていないことだと思う。