そのくせ、たまにドキドキさせるようなことを言うのはほんと反則だよね。



「眠くなるまで、話し相手になって」


『うん、喜んで』



それから眠たくなるまで、理央と他愛のない話をしていた。


理央の声はやっぱり安心できて、すぐに睡魔はやってきた。



だんだん意識が朦朧としてきて、反応も薄くなってくる。




瞼が完全に閉じてしまい、寝落ちするというところで『おやすみ、花ちゃん』と理央の声が耳に届く。


その声は優しくて、促されるまま私はそのまま夢の中に落ちていく。




明日のデートに胸を膨らませて、夜明けを待った。