授業が始まると




先生の声や



黒板の文字



後ろ姿




先生のすべてがかっこよくて。





私、先生のこと…本当に好きなんだなぁって実感する。





先生のことを見つめすぎて、まったく板書せずに授業が終わることもしばしば。





~♬~♪~♬~♪~





あっ、チャイム鳴っちゃった・・・。



先生が帰っちゃう。



この授業が終わる瞬間が…毎回本当につらい。




「あ、また香織何にもノート取ってないじゃーん。

もうどんだけ好きなんだよ森山のこと~」




横から陽祐が、机の上に開いた真っ白なノートをのぞき込んでいる。




「そんなこと言う陽祐だって、そもそもノートすら開いてないじゃん。」



「科学の時間は睡眠の時間なんだって。睡眠学習してるから大丈夫なの~」




いや、睡眠学習って・・・絶対違うからそれ。





まぁ、私も授業全く聞いていないから、人のこと言えないんだけど。




先生の声を聴いてるから、内容は全く入ってこないんだよね。