「夏樹~」
「お、おうっ」
「何?買い物?」
「ああ」
「え?ひとり?」

女の子が、ちらっと私を見る。
ちょっとだけ、口元がニヤリと緩んだことを、私は見逃さなかった。

・・やだ・・
なんか、やだ・・

「こんにちわ~」
案の定、女の子はニヤリと笑顔を向けてきたが、目は笑っていない。

『こ、こんにちわ』

「夏樹、だれ?」
「あ・・え・・と・・」
「まさか?」
『姉です!』