私のほうは、主任がどうしたとか、お店の売り上げがどうだとか。
おもしろいお客様の話や、私が大学生時代の話など、
とりとめもない話をした。

「ねぇ、小春さんは、大学生時代に彼氏とかいた?」

そうそう、彼は、私のことを小春さん、と呼ぶようになった。
私も彼を、夏樹君、と呼んでいる。

『うん、いたよ~ 
信じられないかもしれないけど』

「へえ・・・」

私は夏樹君の顔を覗き込む。
 
『夏樹君だって、元カノくらいいたでしょ?』

「まぁ・・ね」