「アメリカ行きの話なんだが…」


「ん?」


「父さんは三月からアメリカに行く…母さんと一緒に…それで、アメリカの会社を信一君と一緒にやってみようと思うんだ。」


「家も二軒たてたんだしちょうどいいじゃん。」


「それでだ…お前を一人日本においておくのは不安なんだ…」


「大丈夫だよ…大路君もいるし。」


「色々考えたんだが…お前もアメリカにいかないか?」


「え…?」


「………穂香は昔から客室乗務員になりたいって言ってただろ?だからいい機会だと思うんだ…」


「で、でも………」


「………お願いだ。家族でいたいんだ。」


お父さん…


「それって何年?」


「………早くて二年…遅くて四年だ。」


二年?四年…?
そんなの………


「少し考えさせて?」


「あぁ…急な話で悪いな。」


私はどっちにいたいの?