心の声


「なぁってば。
聞いてる??」


へ……??

あっ男の子置き去りにしてた。


「は、はい……??
なんですか??」


座って男の子を見上げたままボーッとしてたみたい。

あまりにも男の子が整った顔をしてるから……はぁ……。


「お前いつもこのくらいの時間にここにいるよな??
なにしてんの??」


男の子が首をかしげる。



……あれ……

なんかこの男の子、同い年のはずなのに可愛い……??

かっこいい、はずなんだけどなぁ……。


「なーに不思議そうな顔してるの?(笑)
俺の顔になんかついてた??(笑)」



へ……??



「へ……っ!?……えっと、その、……
すみません、なんでもないです……」



あー……私何やってんだろ……。
やっぱこの男の子が太陽みたいだから感覚おかしくなっちゃったのかな?

それに、人と話したのも久しぶりだしなぁ。



「あははっ(笑)
君面白いね(笑)
で、質問の答えは??」


男の子がしゃがみんこんで私と視線を合わせ、顔をのぞき込んだ。


うあっ……

か、かお……近い……。

私どんだけ男の子に耐性ないんだ(泣)


「え、と……空見るの、好きだから。
あと、暇つぶし……かな?」


「ふーん。
じゃあ仲間だね!
俺も空見るの大好きなんだよね。
なんか心が暖かくならない??」


そう私に微笑む男の子の顔は、やっぱり太陽みたいで、見てるだけで心が暖かくなった。


……まるで私の心に入り込んでくるみたいに。