「凛音ちゃんにも事情があるんだよ、碧」
どもっている私に助け船を出してくれたのは、やっぱり榊さん
「……あぁ、そうか」
そこからは『何も聞く気ありません』ってかんじで目をつぶって寝息をたててしまった
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「榊さん、もう帰りますね」
彼らが来てからちょっと居心地が悪かった
これから一生ボッチの私と、仲むつまじくしている彼らを比べてしまって___
「ん、わかった
気をつけて帰りなね」
「女の子なんだからさ」と最後にしっかり紳士的な見送りをしてくれる榊さんに軽く会釈をすると、私はあの冷たい…凍ったような家へと向かった

