…………まるで、私の涙をふくように。 「けいた、の仕業でしょうかね」 いままで黙っていた彼が、優しくつぶやいた。 「………この風私が飛び降りようとしたときと同じ」 「え?」 その時、分かった。 ………けんはもう死んで、私を助けてくれたことが。 「ゆきさん、生きてください。けいたの分まで」 彼がそう言ったとき、また風が優しくふいた気がした……………