サッカーばか



「ずっと前から、ゆきの事が好き――――」

「……」

真剣にそう言ったけんは本当に本当にきれいで、まぶしくて、

…それに私の感情も入り混じって

涙を流していた…。

「ゆきの涙みるの、二回目。」

そう言ったけんは、私の頬を包み
また、涙をふいてくれた。

「……私も、私も好き。」

震えた声でつぶやいたから、聞こえたかな?と思い、けんを見上げると

見たことのない笑顔をしていた。

知ってる、とつぶやき目を閉じる。
そんな動作一つ一つに心を奪われた。


「もう、暗いから帰ろ。
ね、明日もここ来よう?」

そう私が言うと、けんはまた笑顔で

「うん。まだ、話したいことあるんだ。
明日もここで待ってる。」


そう言って私達は別かれた。


それが、お互いを見る最後の時だとは知らずに――――――