オバケからの告白

「仕方ないなぁ、
ほんとに何でもする？」

「やるよやるやる」

「だったら取り敢えず出てって」

その言葉にがっくりとする蓮。

「なんだよ結局ダメなんじゃねえか」

「そうじゃなくて着替えたいの、
蓮がここにいたら着替えられないでしょ」

「そうだったな、ごめんごめん」

そうして蓮はすーっと壁をすり抜ける様にして部屋を出て行った。

その光景を見た優奈は思わず部屋を後にする蓮に対し叫んでしまった。

「ちょっと普通に出ていけないの、怖いじゃない」

そんな優奈の叫び声に対し、
一階から母親の理恵子の叱り声が飛んできた。

「優奈うるさいわよ！　
なに騒いでんの静かにしなさい、
蓮君の葬儀の後くらい静かにできないの？」

そんな理恵子の叱り声に、
一階に聞こえるように大きな声で一言謝る優奈。