そして、当たりまえのように泊まっていくことになり、ベッドを使っていいと言われた。瑛主くんはソファで寝るという。
「自分の寸法考えなよ。はみだすでしょ。それに部屋の主なんだし」
私も頑として聞き入れなかった。これは自分のものだと主張するかのようにソファにダイブを決めると、ぶはっとふきだされた。
「今の、動画に撮っておきたかった」
「瑛主くんもたまに突拍子もないこと言うよね」
「言わせてるの誰だよ」
構わず私は反転して仰向けになる。見慣れない天井。それにダクトレールから下がっている四角いペンダント型の照明。なんともなしに観察していると、ソファの腰のあたりのスプリングがきしみ、身体が傾いだ。
おやっとそちらに目をやると、瑛主くんが腰を掛けて背もたれに腕を置き、私を見おろしているところだった。
「今日は大変な一日だった」
手にはグラスに入った水のようなものが。もしかしたらまえに言っていたミント水かもしれない。
「おい、何故そこで笑いを堪える?」
「いえ、女子力について考えていたもので」
あっそう、と言って瑛主くんはグラスの中身を一気に飲み干す。私は寝そべったまま、彼の横顔を仰ぎ見る格好だ。下からのアングルは新鮮だった。顎から首筋にかけてのすっきりとしたラインが誇張され、ワイシャツを身につけている日昼に比べたら肌の露出が多く、艶っぽく感じた。


