清良君は、私と正反対で雪が積もると嬉しいらしい。 雪国生まれじゃないって幸せだな。 「うわあ。昨日の雪と全然違う。彩音さんと初めて会った日に降ってた雪みたいだね」 「昨日降ってたのは粉雪かなあ。今日のは綿雪って感じだよね」 「雪に種類あるなんて知らなかったな」 「雪には七つの種類があるんだって」 「え!?そうなの?」 「本の受け売りだけどね」 「へえ。どの本?今度教えて」 「うん」 「ところで……」 カーテンが閉められた音が聞こえたかと思うと、ソファーが沈む感覚が体に伝わった。