「今日は天気もいいし、外で遊ぶ?私、お外遊びセット持っていくよ?あと外で遊びたい人いる?」
まだ宿題をしている一年生の子どもたちに尋ねると、わらわらとちっちゃな手が「はーい!」という元気な声とともに挙がった。
「彩音先生、俺サッカーしたい!」
「じゃあ、サッカーゴールも出しておくね」
子ども達のリクエストを聞き、準備のため外の倉庫に向かった。
柚希ちゃんと一緒に手を繋いで外に来た清良君が、「手伝います」と言って私の元にやって来た。
「じゃあ、サッカーゴール出してもらおうかな」
「了解です。柚希ちゃん、ちょっとだけ手離してもらっていいかな?」
清良君が手を離そうとすると、「ユズも手伝うよ!」と言って、清良君の背中にぴったりとくっついた。
「うーん。このままくっついてると持てないかな」
清良君から離れない柚希ちゃんは、困っている清良君を見て泣きそうな顔をしていた。

