ついでだからと一緒に取り込んで、清良君の分の洗濯物を畳んでいたら、それを発見した清良君が、すごい恥ずかしそうな顔をして慌てていたのを思い出して、笑ってしまった。
あの時清良君は、自分のパンツが畳まれていたことがすごく恥ずかしかったみたいだ。
男性用のパンツなんて、お父さんや『あいつ』ので慣れてたから、なんてことなかったんだけれど……。
洗濯物をリビングで畳んでいると、清良君の寝ている部屋の引き戸がゆっくりとカラカラと動き出し、あごにちょっぴりだけ髭の生えた清良君の顔が見えた。
「彩音さん、おはよう」
「おはよう」
「休みなのに早いんだね。どこかに出かけるの?」
「ううん。家でゆったり過ごそうかなって思って」
「そうなの?休みなのに出かけないの?」
「私、あんまり外に出ないんだよね。まあ出るとしてもコーヒー豆がなくなったときに、お気に入りのお店に買いに行くくらいで」
「そうなのか……」