その時江渡館長の後ろから美晴ちゃんがひょっこりと顔を出した。
美晴ちゃんは清良君に用事があったようで、ちょいちょいと手招きをして清良君を呼んだ。
清良君は美晴ちゃんの手招きに応じ、美晴ちゃんの近くにしゃがみこんだ。
「これ」
そう言って渡したのは、折り紙で作った小さな小箱だった。
「丁度入るように作っておいた」
「マジで!?ありがとう!これで大成功間違いなしだよ!」
清良君は大きな手で、美晴ちゃんの頭をわしわしと撫でた。
「大成功って何が?」
「あっ!まあ、ちょっとその……」
私が訊ねると、清良君は唇に人差し指を当てて美晴ちゃんに「しー」と何も言わないよう目配せをしていた。

