「はい、どうぞ。ウインナーコーヒーです。混ぜないで色々な味を楽しむも良し!混ぜてカフェオレみたいにして飲むのもよし」



「美味しそう!いただきます!」



清良君は、唇の上の方に生クリームをつけながら、クリームの底にあるブラックコーヒーを飲んだ。

苦かったようで、飲んですぐに添えられたスプーンで生クリームをひょいとすくって食べると、そのままそのスプーンをカップの中に入れぐるぐるとかき混ぜて、また一口飲んだ。



「疲れた体に沁みる甘さ~」


「疲れてるときって甘いのが一番だよね。気に入って良かった。ところで、お金ないっていってたけれど、明日からどうするの?バイクにガソリン入れるお金がなかったらどうしようもないんじゃない?」



「問題はそれなんですよね……この辺りでどこか短期で仕事募集してるところあります?今までこうしてお金なくなっては、どこかでバイトしてって感じで旅してたんで、力仕事でも汚い仕事でもなんでも出来る自信はあるんですけど……」



「短期の仕事ねえ……心当たりはある」