*
食事の間、清良君はいつもと変わらない笑顔だった。
私も清良君の笑顔に負けないくらいずっと笑顔でいられたし、デートはとっても楽しかった。
あの表情がまた清良君の顔に浮かんだら聞こうって思っていたのに、その表情が戻ってくることはなくて……まあ、戻ってきて欲しくないって思っている自分もいたから結果良かったのかもしれないけれど……。
部屋で着替えをしながら、もやもやと悩んでいるとベッドの上に置いていたスマホに着信が入った。
……知らない番号だけれど、番号を見るとどこかの市外局番みたいだ。
怪しい電話ではないようなので、とりあえず出ることにした。
「……もしもし」
『突然失礼いたします。私、大蔵清良の父親です。高橋彩音さんですか?』
「はい……」
びっくりすぎてそれしか言葉が出てこなかった。
清良君のお父さん!?でもどうしてこの番号が分かったのだろう。清良君が教えたのかな?

