「ごめんっ!」



傍に駆け寄ろうと慌てて走った私は、雪に足を取られて、清良君の胸に思いっきり飛び込んでしまった。

私の背中に清良君の腕が絡みつき、ぎゅうっと力強く抱きしめられた。



「おお……俺の腕にすっぽり収まる」



収まるって!

何でこんなにも冷静にこんなことが出来るんだ!?



「まず彩音さんの体は、俺の腕にすっぽり収まることが分かったな。うん、この調子で知らなかったことを色々知っていかないとね」



それってどういう理屈なの!?ていうか、マイペースすぎない!?


「ということで、彩音さん。いろいろ知ってから『ちゃんと』告白するので、今後ともよろしくお願いしますね」


そう言ってさらにぎゅっとされた私は、どきどきしすぎて呼吸がうまくできなかった。

トイプードルなんて、可愛いもんじゃなかったのかも……。