7つも年齢が違う、出会ってたった数か月の清良君にどうしようもないくらい惹かれている。



「千夏先生のこと何も知らないのに付き合うのも失礼かなと思って」



「じゃあ、もし千夏先生のことを知って『いい人』なら付き合うってことだよね?」



好きだと気付いたと同時に、こういう風に相手の気持ちを量るようなことを聞いてしまう。



「今までなら割とそうだった……でも、もし千夏先生が『いい人』だったとしても、今は好きな人もいるし付き合えない」



「好きな人、いるの?」



「うん、いるよ。でもその人は俺のことよく知らないだろうし、俺もその人のことをよく知らない……と、思うから。それを知ることが出来たら告白しようって、今決めた」



「え?今?」



「そう。その人年上だから。彩音さんの話聞いてたら、ただ『好き』って気持ちだけで告白するのって、軽いかなって思って」



「いいの?好きな人いるのに、一時的とはいえ私とこうして一緒に暮らしてて」



「それは大丈夫。俺が好きなのは彩音さんだから」