「喧嘩別れしたのに、なんで結婚?できるわけないじゃん」
「仕事以外俺らうまくいってただろ?お前が仕事を辞めたらそんな喧嘩もしなくていいじゃん。俺彩音と別れてから、やっぱりお前じゃなきゃダメだなって思ったんだ」
「何その自己中な理由。私は無理だよ」
「大丈夫だって俺らなら」
拓海の手が私の手を掴んだ。
「ちょっと止めて!離してっ」
拓海の手を振り払った瞬間、「彩音先生!」という声とともに、清良君が私と拓海の間に入った。
「清良君……」
「喧嘩してたみたいなので、慌てて来ちゃいました。良かった、覗き見してて」
「覗き見って……俺ら別に喧嘩してないし。大事な話してるから君は中に入ってくれるかな?」
拓海はまた私の手を掴もうとしたけれど、清良君がそれを阻止した。

